現役コンサルが教える、ダンスの先生がやるべきコロナ対策【消毒編】
新型コロナウイルスの影響を前に、ダンサーやダンス教室がいまできることはなにか。
消毒や融資や固定費削減など、即実践できることがいくつかあります(実際に行動に移されている先生も多くいると思います)。
それら各分野の有識者からのアドバイスを寄稿していただき、数回に分けて連載していきます。
今回はダンスの先生向けコロナ対策【消毒編】として、飲食店やアパレルなどの企業へのコンサルティングが豊富なジュニー岡本さんからのアドバイスを紹介します。
■スタジオは、閉めなくてもいい?
色々なご意見があると思います。
でも「スタジオを当分の間、閉めるべき。」と、岡本は思います。
これは道義的なお話でなく、ビジネス的な観点からです。
「緊急事態宣言」が発令されても、スタジオを閉める強制力は、ありません。
スタジオが濃厚接触場所になっても名前の情報公開を拒否できます。
(実際、銀座や大阪のクラブは、そのような対応です)
つまり短的利潤だけを考えれば、「閉めなくても良い」
■ただ、ブランドイメージは、生き返りづらい。
でも先生のブランドイメージは、落ちるはずです。
一度、ブランドイメージが落ちた商品≒先生/スタジオは、浮上することが難しいです。
つまり中長期的に考えれば、今、スタジオを閉めたほうが良いと思います。
ただスタジオを閉める時間が長引くほど、生徒さんは辞めていきます。
これを「離脱リスク」と言います。家賃などのランニングコストも非常に痛い。
(離脱&ランニングコストへの対応はまた違う回で)
■とは言え、スタジオを開かなきゃいけない方への、3つのコロナ対策
実際、大手ジムは、前項2つのリスクが怖く稼働をしています。
切実ですよね。
そこで大手ジムが閉めないために行っているコロナ対応を3つご紹介します。
ダンス教室でも同じことが言えると思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
1)加湿器に次亜塩素酸水を入れて空間除菌
次亜塩素酸水は、厚生労働省がウイルス対策として認めている成分です。飲食店は勿論、介護施設や保育所でほ乳瓶の除菌などに使われています。
これをより広い空間で、効果的に行える方法が加湿器です。
(ただし、加湿器での使用を前提としていない次亜塩素酸水があること、加熱式の加湿器はいずれの製品でも次亜塩素酸水は使用できないことには注意が必要)加湿器で使用可能な、拡散に向いている次亜塩素酸水として、エレコムの「エクリア ゼロ」が挙げられます。使い方はとても簡単で、水を張ったタンクに原液を足すだけ。このとき、濃度は20ppm(0.002%)を上限にしましょう。
2)入り口だけでなく、各所に手洗い消毒液を
まだよく分かってないことが多いコロナウイルスですが、その感染力の強さは、疑いようがありません。
その人自身が、感染していなくても、その人が持っていた衣類やアイテムに付着したウイルスから感染したという事例も報告されています。
その感染経路は、「手」です。人間は、無意識に鼻や、目を、さわります。
汚染された物を触った後に顔を触る、その時に、体内にウイルスが取り込まれる。つまり、対策としてこまめに消毒することが大事です。
岡本がお手伝いしているカフェでは、入り口とキャッシュレジスター、トイレと三カ所に。肌にやさしい「JAMES MARTIN」の手洗い消毒液を使っています。
3)スタジオに入る前に温度計、レッスン前に携帯番号を記した承諾書を
スタジオに入る前に、生徒さん、先生の体温を計っていただき、37度超えていたらレッスン中止を。
レッスンを行う場合は、承諾書を書いていただくことも手段としてのひとつです。
「コロナを予防する」ためだけでなく、「何かあった時のエクスキューズ(言い訳)」で、風評リスク、こじれた時の訴訟リスクを避けるためです。
直接連絡できる番号は、初動対応として、生徒さんを守るだけでなく、教える先生にも有効です。そのほか、こまめに教室の窓を開けて換気をしたり、レッスンの際は先生も生徒もマスクを着用したり、レッスン前後には手洗いうがいを徹底したり、また、グループでのレッスン(フロアに密集するようなレッスン)を中止にしたり、できることはたくさんあります。
「やりすぎ」がちょうど良いです。
<プロフィール>
ジュニー岡本
誰もが知っている大手企業から、飲食店やアパレルなどの中小企業の、ブランディングやマーケティングのコンサルティング。好きなものは、焼肉、お寿司。